院長の部屋

国際学会会報へ記事寄稿

2023年06月16日(金)
International Cartilage Regeneration & Joint Preservation Society(軟骨再生・関節温存治療の国際学会)の会報へ記事を寄稿致しました。
「変形性関節症治療に対する人工知能(AI)の応用」について最新の研究を交えて解説しております。英文ですが、興味のある方は是非ご覧ください。

以下のURLで閲覧できます(32ページ)。
https://cartilage.org/newsletters/summer-23/

また過去の院長の記事も以下のURLから閲覧できます。
https://cartilage.org/society/publications/newsletter/

半月板について

2023年06月07日(水)
今回は半月板の話をします。時々、スポーツ選手が半月板の怪我をしたニュースを耳にすることがあります。では、半月板とはどのようなものか?
 
まず、半月板はスポーツなどでよく怪我(外傷)をしますが、それ以外に、加齢により徐々に傷んでいく変性というものもあります。また小児期に、生まれつき半月板が分厚く丸い形をした「円板状半月板」で受診される患者さんもいらっしゃいます。そのため、幅広い年齢で半月板の損傷は起こりえます。
 
半月板は、膝関節にのみ存在するクッションのような組織です。線維軟骨という軟骨の一種ですが、関節部で骨の表面を覆っている関節軟骨とは別の組織となります。名前に半月という言葉が入っておりますが、三日月状の形をしており、一つの膝に二つの半月板があります(内側半月板と外側半月板)。血管が少ない、細胞が少ないという特徴があり、また大部分がコラーゲンなどの線維で出来ているため、一旦傷んでしまうとなかなか治癒しない特徴があります。
 
怪我を放置すると、自然に痛みが良くなる場合もありますが、痛みや動きの制限、引っかかり感が続く場合があり、さらに損傷を放置すると隣接する関節軟骨への負担が増え、徐々に関節が傷んでいく危険性があります。そのため、痛みや引っかかり症状が長く続く場合は、専門医へ受診をしましょう。
 
次回は、半月板の治療について解説をしたいと思います。